ご挨拶

  • 一般社団法人日本看護研究学会 第45回学術集会
    学術集会会長泊 祐子
    (大阪医科大学 看護学部 教授)

謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。伝統ある一般社団法人 日本看護研究学会の第45回学術集会の会長を拝命し,大変光栄に存じます。会員の皆様に心より感謝申し上げます。

 第45回学術集会を2019年8月20日(火)~21日(水)の2日間にわたり、大阪国際会議場にて開催させていただくこととなりました。会員の皆様をはじめ、多くの方々のご参加を賜りたく、ここに謹んでご案内申し上げます。

 本学会の前身である四大学看護学研究会は4つの国立大学教育学部特別教科(看護)教員養成課程の教員の先生方の勉強会から発足した日本で最初の看護の学会です。当時看護系大学はわずか10校足らずでした。現在、270校を超え看護基礎教育の大学化が当たり前となり、看護職の専門性の強化や役割拡大が求められ、大学院教育も発展し専門看護師(CNS)養成もすでに20数年になります。

 この40数年の看護学の発展を見ると看護教育の高度化に伴い、確かな実践知や多くの研究成果が積み重ねられていますが、それらの看護実践や研究成果をどのように社会に発信し、価値づけができるのかを第45回学術集会では考えたいと思います。そこで、本学術集会のメインテーマを『研究成果をためる、つかう、ひろげる-社会に評価される看護力-』としました。臨床で埋没している正当な看護力を可視化し、それを一過性に終わらせず、継続させていくためには、どのようにすればよいのかを参加者の方々と熱く語り合いたいと考えております。

 学術集会のプログラムでは、特別講演として鯨岡俊先生(京都大学名誉教授)に「質的研究の構築と発展―理論から実践へ―」、教育講演として新谷歩先生(大阪市立大学大学院教授)には「臨床研究データの集積と活用法」、さらには、産官学の連携によりブランディング事業を展開している江川隆子先生(関西看護医療大学学長)に「産官学連携による研究成果をつくり、つかう、ひろげる」、神田清子先生(群馬大学教授)には「看護ガイドラインの基盤となる研究成果の活用と構築」についてご講演をいただきます。

 シンポジウム1では、特に、社会に見える形で実践活動をされている方々に「社会にひろげる看護の成果・知恵・経験」を、また、シンポジウム2では、「診療報酬につながる研究成果の示し方、つかい方」を討論していただき、研究成果および実践知をためる、つかう、ひろげる、をご参加の皆様と考えたいと思います。 会員の皆様には、日ごろの研究成果をご発表いただき、討論を通して次につながる研鑽の場にしていただきたいと思います。 参加者の皆様にとって有意義な2日間になるように万全の準備を整えてまいりたいと存じます。多くの皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。

 なお、大学院生等若手研究者を向けの「質的研究方法」と「量的研究方法」の2つの研究セミナーを学術集会前日の午後に企画しております。ご関心をもちの方は、是非こちらにもご参加いただければと存じます。

謹白